2015年6月26日金曜日

一言力



いつもお世話になっております、学習塾FLAPS小林です。
本日はあることわざを皮切りに、一言が相手に与える影響力について書いていきたいと思います。
『三つ子の魂百まで』 
ご存知かもしれませんが、意味は 幼い頃の性格は歳をとっても変わらない というものです。
このことわざが正しいかどうか、は置いておきますね。
他にも子供の頃の習慣に関する故事成語やことわざは色々ありまして、
産屋の風邪は一生つく 
病は治るが癖は治らぬ 
というものも。
いずれも幼少期の習慣の大切さを説いたものになりますが、受けた体験が性格に影響することを表すトラウマという有名なことばがあります。 
トラウマというと大げさに聞こえてしまうかもしれませんが、意外と身近な内容もありまして
例えば 先日面談をした小学校高学年のAさんの場合。 
悩みは、『相談や質問することが苦手』というものでした。 
確かに質問出来ない、という生徒さんは多くいらっしゃいますが、原因は生徒さんによって大きく違ってくることもあるので、深く聞いていったところで出てきたのは小学3年生の時の出来事。
某塾さんへ通っていて起きた出来事で、先生に『何でも質問してね。』と言われたので、算数の問題がわからず質問しに行きました。
Aさん、素晴らしい、素直で真っ直ぐな気持ちを持っていたのですね。 
しかし、そこで口を開いた先生の第一声が
『あなたこんな問題も解けないの?』
Aさんは恥ずかしい気持ちでいっぱいになったと、とても消え入りそうな声で教えてくれました。 
その後順調だった学校でも質問をしなくなり、その塾も数ヶ月頑張って通いましたが結局辞めてしまったそうです。
その先生にも何か意図があっての行動だったかもしれません。ただ、事実としてAさんはその出来事を今になっても覚えており、質問する、という行動に出るのが怖くなってしまったのです。
私自身も、小学生のとき、兄と比べて整理整頓が苦手だったので、よく母親から「兄と比べてあなたは片付けがヘタクソね!」と言われた記憶がありますが、今でも得意なほうではありませんし、改善には大変な努力が伴いました。
(数年前に親と話して確信したのですが、母は100%私を心配して伝えてくれていたことが、今になるとよくわかります)
分かりやすい例を挙げましたが、周りの人間にとっては何気ない一言であっても当の本人の捉え方によっては大きな枷となってしまうのです 
この過去の体験からある行動に対する強い恐怖心を持ってしまうことを
PTSD(心的外傷後ストレス障害)と呼びます。
 これは実は子供に限ったお話ではありません。
私がアメリカの大学で取っていたある授業のクラスメイトで、イラク戦争へ行っていた元兵隊のアメリカ人がいましたが、彼も任務から帰国した際、物陰が怖い・カーテンが風で動くのが気になって眠れない・人ごみが怖いなどの経験を持っていました。 
色々と話が横道に逸れましたね。
ただ生徒さんと向き合っている中で強く感じるのは、幼少期に出会うことばは本当に大きな影響力を持っているということです。
これも、ネガティブな内容ばかりではなく、ポジティブな方向へ向かうものももちろんあります。
例えば絵を描くのが得意なお子様は、幼少期に描いた絵によって誰かが喜んでくれたり褒めてくれたりした経験を持っていることが多く、集団をまとめるのが上手なお子様は、過去にそのようにして褒められたり認められたと感じた経験を持つことが多い。
同じ遺伝子を持つ双子が、違う環境で育てられたときにまったく違う個性をもっているという実験もあります。(諸説あるようですが
こころを形成して行く成長段階で生徒に接する機会をもつわたしたちは、生徒たちにかけることばの1つ1つに特に気をつけなければいけない、と感じています。
さて、それでは最後にひとつ問いかけをさせて頂きます。
お子様がもくもくとクレヨンでぬり絵に取り組んでいます。
はみ出していたり、ぐちゃぐちゃになってもとの絵がわからなくなっていたり・・・
ちょっと机にはみ出ちゃったりして・・・
なんだったら袖に茶色のクレヨンがこすれてしまっていたりして・・・
ただ、とにかく一生懸命最後までやっています。
「できたーーー!!!!!」
はい、この瞬間。
果たしてどんなことばをかけますか?
ぜひ日ごろのご家庭でのコミュニケーションを振り返り、何かのヒントにして頂けたら幸いです。
それでは、本日はこのあたりで。